第21話 理事長室にて
校長のクラースさんの案内で、理事長室までやってきた。
今までも理事長はいるにはいたらしく、
王族のどなたかが担う名誉職のようなものだったとのことで、常にいるわけではなく、催し事があったり、大事な会議があるときだけ参加するようなポジションだったらしい。
今回は、王たっての希望とのことでその理事長のポジションに私が入ることになったようだ。それまで理事長だった王族の方も賢者様が入るのであれば是非に。とのことだった。
名誉職とはいえ、王族が担ってきた役職であるため、理事長室はとても立派で、調度品も一体いくらになるんだろうか?という高級品ばかりで、迂闊に使えないものばかりである。
その理事長室には応接用のスペースもあるので、そこでクラースさんと今後のことについて話すことになったのだが……
「ですから!娘のエレナからその話を聞いたときはこう思ったのです!!なんという大発見だ!と。と同時に最初にその話を聞いた娘がうらやまけしからん、とも!そして…」
と、さっきから、魔法の話で猛烈に一人で1時間くらい盛り上がってるクラースさん。
まさかのエレナのお父さんだったらしい。
同じ人種だとおもったけど、この父あってのあの子なのね、とそりゃあ納得するしかない。
途中から専門用語が多すぎて+話すスピードが速すぎて、何の話をしているかわからないので、自分はふむふむと頷いたり、適度に相槌をうっているだけになってしまっているが、逆にそれが拍車をかけてしまっているようだった。
まあ、楽しそうだからいいか。
と、目をキラキラさせながら、熱弁するクラースさんを見て思うのだった。
……
「いやあ、すみません。楽しくなってしまってつい熱くなって話しこんでしまいました。マーリン様とお話すると、どんどん話したいことがでてきますし、新しい魔法のアイデアが湧いてくるから不思議です。娘が言っていた通りでした。マーリン様が理事長としてこの学校でどんな偉業を成し遂げるかいまから楽しみです。」
とその日はクラースさんの6時間の熱弁でもっておひらきとなったのだった。
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