第60話

聖夜の祝いということもあって、場内は満員だった。



取りはエルフ。それまで聖夜の仲間たちが歌声を披露していた。






ーーー油断していた。







遠巻きにシドの後ろ姿や、レオの横顔などは確認した。それと、宮前はいない。



安心して良さそうだ。



そらそうだ。今日はあの聖夜のための集まりだ。






こんな時を狙うなんてさすがに無いよな、と。




俺は自分を安心させた。






聖夜の演奏が始まるまで、俺らは端のテーブルで談笑していた。

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