第17話 捨身反攻
私は彼の上に跨り、彼のものを私の中に収めた。
ようやく彼が目を覚ました。自分が何をされているのか気づいたようだ。私は、恥ずかしさと、彼に対し申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「昨日はとんでもない醜態をさらしてごめんなさい。って、許してくれるわけないよね。呆れたよね」
「女性としてあるまじき大失態だよね。恥ずかしい、情けない、もう死んでしまいたい」
「その上にこんなことまでして、ひどい女って、怒っているよね」
私は泣きべそをかきながら謝罪を繰り返した。でもここでやめるわけにはいかない。
彼は上半身を起こすと対面座位の姿勢になり、私の身体を抱いて耳元で囁いた。
「怒ってないですよ。お酒を飲んだら酔って吐くのは当たり前じゃないですか」
いやいや、昨夜のあの醜態は、普通の女性の当たり前からは程遠いと思うのだが、そう言ってくれる彼の優しさに、新たな涙が溢れてきた。
いつまでも泣き止まない私に、彼は優しく頭をポンポンしながら、もう一度言ってくれた。
「大丈夫、怒ってないですよ」
ああ、だめだ。これって、絶対、彼を好きになっちゃうやつだ。
それでも泣き止まない私を、彼はそっと横臥させた。両の足が大きく開かれ、彼がゆっくりと私の中に入って来る。
ああ、気持ちいい。思わず声が漏れる。
彼の動きに身を任せているうちに、泣いていたはずの私が、いつの間にか歓喜の嗚咽を上げていた。
身体がジェットコースターのように急上昇と急降下を繰り返す。もう何も考えられない。
やがて大きな波が来た。逆バンジーで思いっきり空に放り上げられるような弩級の快感に、私は無我夢中で彼に手足を絡め、その身体を思いっきり抱きしめた。
「あ、ちょっと、やばいって」
遠くの方で彼の声が聞こえた。
凄かった。本気でいってしまった。
彼も、私の隣で荒い息をしている。ああ、彼もいっしょにいってくれたんだ。何だかうれしい。
まてよ、私、彼の寝込みを襲っていきなり入れちゃったから、避妊具なんて使ってないぞ。
身体を起こし、熱く濡れた私の女性の部分に触れると、彼の放ったものが中からトロリとこぼれてきた。
え、え、中に出しちゃったの! あ、私、いく時に思いっきり彼のこと抱きしめちゃったから、彼、外に出せなかったんだ。
勝手に押しかけて、勝手に酔って、排せつ、嘔吐、入浴の介助までさせて、その恩を仇で返すように彼をレイプして、挙句の果てにさばおりとボディシザーズを彼にかけて、中出しさせちゃったんだ。
私、本当にもう最低だ。彼にとって最悪の疫病神だ。いや、それ以前にセクハラの加害者だ。出るところに出れば、間違いなく性犯罪者だ。
もう二度と彼と会わない、会えない、出家して、もう一生男の人とするのは止めよう。
でも、もし、もしもよ、これで子ども出来ちゃったら、いったい私、どうすればいいの?
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