第12話 姫様たちのガールズトーク
(愛)「こんにちは! 愛≪めぐみ≫姫です」
(菫)「どーもっ、菫≪すみれ≫姫です。今日は、王位継承者にして我々のお婿さん候補、綾小路翔太さまについて、私たち二人のガールズトークをお届けしたいと思います!」
(愛・菫)「って、私たち、誰に向かってしゃべっているんでしょうね」
(菫)「ところで、愛姉さまは翔太さまのこと、どう思っているのかな?」
(愛)「お兄さまになってくださいってお願いしたよ。ほら、私たち、女ばっかりの四人姉妹じゃない。菫姫は?」
(菫)「私は翔太さまのお嫁さんになって、お世継ぎの子を産みたいです。産みたいっていうか、産みます、産んで見せます」
(愛)「おー、いきなりの翔太さまは私のもの宣言!? でも、ずいぶん年が離れていると思うけど」
(菫)「たった10歳差です。私が16歳になったときに翔太さまは26歳、全然おっけーです」
(愛)「堂々の幼な妻宣言! それでも今から五年先になるよね。翔太さま、性欲が強そうだから、それまで我慢できるかなー」
(菫)「翔太さまが我慢できなくなったら、私が手と口で抜いてさしあげます」
(愛)「危ない小学生だなー」
(愛)「私の情報ではね、国王陛下がかなり積極的に葵姫を押しているようだよ」
(菫)「国王様ったら余計なことを。葵姫なんて年増の処女じゃないですか。同じ処女なら若くてぴちぴちの私の方がいいに決まってます」
(愛)「若くてぴちぴちって、菫姫、まだつるっぺたじゃないかよ」
(愛)「それにね、雅≪みやび≫姉さまも圭介さんから乗り換えようとしているみたいだよ」
(菫)「ちっ、26のババアのくせに、二股かけて年下狙いってか。あつかましいったらありゃしない」
(愛)「星ねえさまなんて、ちゃっかりもうしちゃったらしいよ」
(菫)「そんなことないもん、翔太さまはね、私をお嫁さんにするって約束してくれたんだよ」
(愛)「えー、嘘ばっかり、菫姫の片思いじゃないの?」
(菫)「ホントだよ。嘘じゃないもん」
(愛)「とんだロリ野郎だな!」
(愛)「それにしても翔太兄さま、星姉さまとエッチしておいてその妹にプロポーズかよ」
(菫)「もし星姉さまとしちゃったとしても、それは私と知り合う前のことでしょ。それはそれで仕方がないもん。未来の妻として、寛大な気持ちで許してあげる」
(愛)「じゃ、もし、これからもその関係が続いたら?」
(菫)「許さん!呪い殺してやる! 翔太、星姫と藁人形に書いて、毎晩五寸釘を打ち込んでやる」
(愛)「こわっ」
(菫)「愛姉さま、姉さまは皇室一の情報通なんでしょ」
(愛)「おお、まあな」
(菫)「お願い、私と翔太さまのこと、応援して。翔太さまに虫がつきそうになったら、すぐに教えて」
(愛)(…おいおい、三角関係どころか四角関係かよ。こいつは面白いことになってきやがったぜ!)
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