第26話 考える
「消去法で消すか………」
侑のあの台詞、結論は全く意味が分からんが過程はまともだと思う。少しやってみよう。まず、人間の行動原理を洗い出してみるか。チャットGPTで色々出そう。
愛・食欲・睡眠欲・性欲・本能・復讐・承認欲求・知識欲・物欲・競争心・恐怖心・快楽追求・自己実現欲求・仲間意識・自己防衛本能・繁殖本能・冒険心・嫉妬・怠惰・助け合い・一応性癖………
さてまず消すのは食欲や睡眠欲や本能系かな。
愛・性欲・復讐・承認欲求・知識欲・物欲・競争心・恐怖心・快楽追求・自己実現欲求・仲間意識・冒険心・嫉妬・怠惰・助け合い・性癖
で、どう考えても危害を加えない奴をデリート
愛・性欲・復讐・承認欲求・物欲・競争心・恐怖心・快楽追求・自己実現欲求・冒険心・嫉妬・性癖
あとは鏡花の性格で考える。復讐は無いな、普通は俺がする側だし。恐怖心があったらそもそも嘘とかつかねぇ。冒険心や物欲もここでは関係ないな。
愛・性欲・承認欲求・競争心・快楽追求・自己実現欲求・嫉妬・性癖
………あとはもう可能性が低いのから切り捨てだな。競争心って誰と競争すんだよ。俺をイジメる耐久レースでもやってんの?
承認欲求は、可哀想なヒロインにでもなりたいって感じか?それ無くても目立つ美人だから可能性は低い。
自己実現欲求、嫉妬、………例えが思いつかん。で、残るは
愛・性欲・快楽追求・性癖
………よっし、これ以上踏み込むのやめておこう。殆ど似たような選択肢になった訳だからじゃないからな!まだ愛が残ってる!
まぁ、愛があるなら俺の事傷つけたりしなあーあーあー、知らなーい!
◆
「どうゆう事、華蓮さん!何もしないなんて」
私は華蓮さんを通して龍征の事情を知った。やはりあの噂はデマで噂を流した犯人は彼の元カノの鏡花だった。
そこまで分かっているのにどうして彼を助けようと動かないのか。
「だから言ったでしょ、それが龍征の望みなんだって」
「その無謀を止めるのが家族でしょ!」
私がそう言った後、華蓮さんは驚いたように目を大きく開けた。………しまった。少し感情的になりすぎた。
だが、そんな私の心配は杞憂に終わり、華蓮さんは怒る事なく優しく微笑んだ。
「やっとタメ口で喋ってくれたね。こんなんならもっと早くにソフィアを怒らせれば良かったよ」
「………ごめんなさい」
「全然いいよ、むしろ嬉しかったし」
「ぶつかり合って友情は深まるじゃん」、と彼女は嬉しそうに、ニカッと、まるで彼を思い出させるように微笑み言った。
そして少し表情が暗くなる。
「私も龍征のことは心配だよ。バカでアホで間抜けで、不器用な癖に真っ直ぐだもん」
「ならどうして」
「信じてるから」
彼女はそう、即答した。私にはそれが少し眩しく………理解出来なかった。それは何年にも渡って絆を深めてきた兄妹だからこそ言えるのだろう。
なら私はどうすれば良いのか?彼の為に出来ることはただじっと何もせず信じて待つ事だけなのか?
「………分からない」
論理的に考えれば、一番長い時間を過ごしてる華蓮さんの判断に従うのが確実。けれど、それを感情が否定する。このまま何もせず、恩を返せないままで良いの?
「けど別に、ソフィアがそうする必要は無いよ」
えっ………彼女は私の心情を知ってか知らずかそう言った。
「何事にも絶対は無いから、もしソフィアが龍征を何がなんでも助けたいなら私は止めない」
「………」
「遠くにいる私より、近くにいるソフィアの判断を信じるよ」
華蓮さんはそう言ったあと、欠伸をし「先に寝る」と一言だけ言って、服を全て脱いで自分の部屋に行った。
「………私はどうすれば良いの」
自分に問いかけるようにそう言った。
◆
「というわけで本人に直接ドーン!」
もうね、面倒くさいアレコレ考えるの。そもそも俺頭悪いから相手の思考とか読めねぇし、というか性癖と認めたくない。なら、当たって砕けチリと化す精神で情報を集める作戦に移行だ!
「ひっ」
そうゆう訳で、鏡花クラスに来たが俺と目が合った瞬間、鏡花が怯えた。はっはーん、俺だって学ぶんだぜ、それは演技だ!
「貴方いったいどうゆうつもり?」
生徒会長が人を殺す目で見て来やがる。舐めんなよ俺にとってはご褒美だ。………けれど、鏡花の演技は凄いな、一瞬で鏡花を守る為、クラスの皆んなが立ち塞がりやがった。
けれど、それで引く俺では………
――ポツン 鏡花の瞳から一粒の涙が溢れた。
「………悪い」
俺はそう言ってクラスを後にする。演技なのは分かる、けど、それでも俺は女の子を泣かせてしまった。
………無鉄砲じゃダメだな、TPOを考えねぇと。あー、殆ど手探り状態だな。こうゆう時、もっとカッコよく解決出来たなら。
まぁ、現実は厳しってこった。この世界ラブコメだけど………。ああ、もうやってやらぁ!何が正解か分からねぇのがラブコメ醍醐味だからなぁ!
あとがき
どうも投稿の遅い渡辺です。実は投稿が遅い理由があるんです!実はファンタジー作品のプロットを作ってたからぁぁ!!はい、すいません。2作品掛け持ちの癖にまた作品を増やそうとしてすいません。
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