君がVTuberになると言ったその日から、私は毎日奔走する日々です〜君と俺の主従コンビで〜
勇嶺
1章 新人VTuber、デビュー準備
第1話 VTuber宣言
学校のチャイムが学校中に鳴り響く。学校が終わることを告げるチャイムは、放課後を楽しみにしている高校生たちの背中を押す。
掃除に残る者、部活に急ぐ生徒、学校帰りの寄り道の相談を友達どうしで始める者。放課後の過ごし方は様々だ。
そんな中、生徒を横目に俺――
誰かと一緒に帰るわけでもなく、いつもと変わらない道をいつも通りに帰る。俺は、そこれにいる平凡な高校生だ。身長は170cmを超えたぐらいの平均的な身長で目立たず地味すぎず、突出したものはない。だれかと帰っていないことからわかる通り友達もあまりいない日々を過ごしている。決して、いないわけでない…はず。わざわざ群れる必要がないということにしておこう
けれど、そんな平凡な俺にもたったひとつ他の人とは違う存在がある。
朔真は、自分の家につき扉を開けると、畳の上にしいさな背中が見えた。制服のまま畳に座り込み、こちらを振り向く。身長が150cmにもみたない低身長。肩までかかる黒髪は、結ぶことなく背中側に流していて、あまり外に出ていないのだろうとわかる白い肌をもっている。
「朔…お帰り…」
「あぁ、ゆづ。先に帰っていたんだな」
彼女――
俺が帰ってくるまで携帯を触っていたのだろう、携帯がちゃぶ台の上に置いてあった。俺と彼女は、小さい頃から、それよりも家が隣どうしだったころから、仲良くしてきた。それは、まぁ幼馴染なのだからそういうものだとは思う。が、高校生になった今でも仲が良いのは、どういう関係なのだろうか。普通なら、思春期に入った頃から疎遠になってもおかしくないと思う。少なくとも俺はそうおもっていたし、昔はそれで悲しくなったものだ。俺たちは、なぜか変わらなかった。いや、変われなかったのかもしれない。
そんなこんなで高校生になり、分け合って一人暮らしをするようになり、同じマンションに住むようになってからも部屋が隣どうしであり、彼女は学校から帰ると真っ先に俺の部屋に向かうのが当たり前になっていた。
そんな中彼女は、普段なら挨拶の後、俺が片付けをし着替えるまで待っているのだが、今日は違った。
「少し…話があるの」
おとなしい声。でも、その瞳にははっきりとした意思があった。何かを伝えたいようだった。
話し方からもわかるが、彼女はおとなしい性格をしており、クラスでは低身長も相まって小動物のように人気があるようだった。俺とは違うなと現実逃避をしたくなる(遠い目)
彼女の様子から、ただ事ではないような気配を察した。
朔真は、彼女の圧に押され少し、戸惑ったように返事をする。
「っ分かった。着替えた後でもいいか?」
「うん…ごめんね。待ってる」
俺は、部屋に行き、彼女の話を聞くべく急いで着替え、戻るのだった。
朔真は、悠月の前に座る。畳であることから正座なのはいつものことなのだが、重要な話から正座する足にも力が入り、背筋も自ずと伸びた。
ゆづは、俺が座ったことを確認してから、ゆっくりと一呼吸置く。体も少し震えているように見え、緊張しているのが分かった。
「出来るかわからない。でも…やってみたいことがあるの」
「やってみたいこと?」
内心、とても驚いた。もっと重要な内容なのかと身構えていたが、深刻そうでなくてすこし安心した。やりたいことならやればいいのになぁと思いつつ、応援しようと思った。そう一瞬でも思ってしまった。
「うん。VTuberになりたい」
それを聞いた俺は、俺のなかで時が止まった。
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今日から投稿始めました。勇嶺です。
これから、少しずつ書いていこうと思います。王道でも、王道を深く極めた作品になればと思います。
少しでも面白いとおもってもらえれば幸いです。感想や意見等、ぜひぜひコメントください。よろしくお願いします。
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