日常

ビーストは平凡な高校生活を送っていた。そんなある日――


「おいビースト、カラオケ行こうぜ!」


トムが元気よく誘ってくる。


「わかった!」


ビーストが返事をしたその時、後ろから静かな声が聞こえた。


「ビーストくん、今日……屋上に来てくれる?」


明光が少し伏し目がちに言う。


「……わかった。」


そう答えたものの、放課後が近づくにつれ、ビーストは悩み始めた。


屋上 or カラオケ


(あぁ……どっちに行くべきなんだ……!?)


心の中で二つの自分が囁く。


ビースト(正義)

「女の子を泣かせちゃダメだろ。約束したんだから、行かないと……!」


ビースト(悪)

「いやいや、恋愛なんていつでもできるだろ? 今は友達を優先すべきじゃないか?」


――そして放課後。


ビーストは決断した。


「……ごめん、今日は行けないんだ。」


トムたちとの約束を断り、屋上へ向かう。


***


桜が屋上で、ニコニコしながら明光の肩を軽く叩いた。


"Sakura: Yokka Tanzajan Beast-kun, please say hello!"


(日本語訳:桜「よっかたんざじゃんビーストくん、呼べてよかったね。」)


「が、がんばってね……!」


桜がそう言い残し、屋上から立ち去る。


残されたのは――ビーストと明光。


***


次回、告白――!!




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