第26話

大切なのは……

誰より大事だったのは


深雪「政樹

あなたが一番

大切な人……!」


私は迷いなく

そう呟いていた


次の瞬間

後ろで爆発音が響いた


その凄まじい音に

私は振り返る


肩でする息だけが

どこまでもこだましている


影は跡形もなく

消えていた


代わりに――


深雪「わあっ……」


無数に広がる穴


黒く、同じくらいの大きさの穴が

規則正しく空いている


見渡す限り

穴が続いている

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