第66話

その後、俺は沙紀の事を無視するようになり、いつどこでも無口で無表情を貫いた。



女なんて大っ嫌いだ。





甘く見られないように強くならなきゃ。






両親はとても心配したが、そんな中俺が一つだけお願い事をした。




強くなりたい一心で、


空手を習わせてほしい、と。




そして、毎日のように道場に通った。




道場帰り、むしゃくしゃして喧嘩していた俺を見ていたのが前総長で、その時うちに来いと誘われた。




そんな力を持ってるなら大事なもののために使えとあの人は何度も言っていた。




のちに、瑠樹達と共に幹部を任されることになるのだが、なぜ俺が選ばれたのか謎だった。




俺は全然仲間意識とかなかったし、力はあったけど人の上に立てるような人材ではなかったからだ。





しかし、



「そういう奴が一人くらいいても良いんだよ。」



とあの人は言った。




「お前はこの場所を、お前の大事なものを探すために利用すればいい。





まぁ、でも瑠樹たちとは仲良くな!」



そんな無茶言うなよ。って心の中で呟いたのを今でも覚えてる。




だって俺ほぼ前総長としか話したことなかったからな。




みんな俺の名前なんて覚えてなくてあの人のお気に入りだ。



って散々言われてたなぁ。

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