第35話
「...ごめん。雅。」
「レオになら何されても平気だ。」
嘘だ。少し震えてたのを俺は知ってる。
「雅のバカ。
今すぐ犯すよ?」
「だからいいよって言ったじゃん。」
ふっと笑って余裕そうに返す雅。
「ふん。やっぱり犯すなら女の子の時の雅がいい。
これじゃほんとにBLだし。」
「あっそ?」
なんでそんな楽しそうな顔してるのか俺には理解できなかった。
俺に襲われてたんだぞ?好きでもないやつに。
「首目立つ?」
「そりゃあね?」
雅の首筋はいたるところに赤黒くアザができていて、少し痛々しかった。
でも、すごい満足感で満たされている。
さっきまでの抑えきれない感情がそれを見ると和らいでいく。
「あいつら戻ってくる前に帰るわ。女遊びしたってことにでもすればいいだろ?」
「...うん。
ごめん。」
雅の発する言葉で現実に引き戻されては罪悪感に苛まれる。
「謝るなよ。そんな顔するくらいならするな。」
雅は全く起こっている気配はなく、俺に軽くデコピンをして去って行った。
一人残された部屋で、あんなことをされても優しくしてくれる雅に安心してる自分がいた。
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