第21話

瑠樹side



百嵐の倉庫に来てからも昨日会った"クロ"のことが頭から抜けず、ずっと考え事をしているような気がする。




「眠いからって俺に寄りかかるな。」




とそんな時、雅の声が部屋に響いた。




「...お昼寝してる時はいいのに?」




「寝てる間に寄りかかってくるから防ぎようがない。」




いつの間にか二人だけいないってことが最近多く、毎回探しに行くのもバカらしくなってきた頃だったが...。




「お前らきもいぞ、男同士で。


まさかそっちだって言うんじゃねぇだろうな?」




智尋が怪訝な顔で二人を見つめてそういった。



俺も同意見だ。




しかし、俺はそれとは違う不愉快さを感じていた。



一体なんだって言うんだ。





「レオ、そこのソファ空いてるだろうが。」




「...ふーん。」




無意識に出たその言葉に対して、あいつは意味深に口角を上げて雅から離れた。



なんだあの表情は。






イラつく。

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