第10話 ルイマの想い

「凄いな 、地中船」

「…ブレムが凄い…」


あれから

どうにかして地中船を動かそうと、エンジンとやらは何処か初歩時に手探りで探しました。ブレムは操作については物解り良い方でした。


一方ヴァースは、ブレムの操作に見惚れてしまいそれどころじゃなかった。

ブレムの手作業かをじっと不思議そうにみつめる。ブレムは丁寧に、「ここはこうストックをキープしてだな」とか「ここはこのジョイントが結び付く」とか…


説明の意味は創造力を越える。

聞いてて見惚れてしまうのも仕方あるまい。ブレムは今は瞳をキラキラ輝かせているからそれもクーリッシュかつエレガント 。


そのまた一方では…

幼馴染みルイマが二人のやり取りを遠くから見守っている。

ただ、突っ立っているだけじゃなくて。空気的に私は入ってはいけないわと

ブレムに捧げたい言葉を狡猾に飲み込んでしまった。



「…。」

「それでこの機体が―――……」

「…ブレム、凄い。言ってる意味は解らないけど…」

きゃっきゃ、やんや、賑わう中に、ただひとり、暮れているルイマ。

こういった時間は取り返せない。

自答自問よ。

『――――-そう。私達は地中船を手に入れた。

順調に地中を掘り進む。

あの時、魔女城で、私達は戦った。城内侵入作戦は上手くいったけれど、まさかブレムがつかまるかと思いもよらなかったの。

目が覚めたら魔女の部屋のベッド。

…ちょ、ちょっと恥ずかしい話しだけど、ブレムの悪夢が正夢にならなくてよかったわ。

それにしても―――――………』




ラブラブなハートマークが二人から飛んでくる。

さすがにルイマも、プチッと、来たのだろうか。

「ちょっと、ヴァースさん」

「…なあに。ルイマ…」

「おーし、どんどん進めー ! わーいっ ! 」

ブレムは無我夢中。

ルイマは、ヴァースに、そっと手招きした。

ヴァースはハテナマークを頭上に表しつつもヴァースのところに歩み寄る。


「…なあにルイマ?…」

「…ふぅ」

一息ついて

とやかくして、ブレムの事を説明し始めた、ルイマであった。


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