26日目

 少し、私が物語を書く話をしよう。いつも、私は悲観的に物事を考える。だから、それ通りの物語になる。別に抵抗はない。誰かを救うとか、そんな正義のヒーローじみたことは私にはできない。だから、誰も言わないようなことを、言ってしまおうとする。でも、私の中には少し、「誰かを救うことができたら」なんてものが出てくる。でも、救おうとしたら、きっと私らしさは生まれない。救おうとするのは、二の次でいい。私らしさを捨てた作品を、私は好まない。

 さて、私は誰を一番救いたいのか、考えた。考えれば考えるほど、私は「ワタシ」を救おうとする。在りたい私がそこにいるから、ワタシでいようとする。

 明日のワタシが、私であるように。今日も私は、ワタシを書く。

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