第46話

「一度知ってしまえば知らなかった頃には戻れない。」



蓮見君は私から少し離れる。



「かすみはこんな俺の責任をどう取ってくれるの?」



「え…?」


私はてっきり飽きられたんだと思っていたのに。

私が呆気にとられた表情をしたから蓮見君は苦笑いをする。


「…知ってるでしょ?」



「なに、を?」



「だから、俺が上手く人間関係築けない事とか。」



「う、うん。」



それは十分ていう位周知している。



「かすみはそんな俺の唯一の彼女なんだよ。この先もきっとそれは変わらないと思う。だから責任を取ってもらわないと困る。」



…私、勘違いしてたんだ。


私は頷く。


すると蓮見君は薄く微笑んで言った。



「不束者ですが宜しくお願いします。」





蓮見君と本当に恋人同士になれたんだと実感した瞬間だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る