第44話

もう不安で仕方なかった。


「かすみ、」


蓮見君はそっと私を抱き締める。

じわりと彼の体温が伝わってくる。


忘れられなくなった蓮見君の熱。

私はこの熱に囚われてしまっていた。


一度知ってしまうと次を願ってしまう貪欲な自分に呆れる。


私は蓮見君にしがみついた。


「お願い、まだ一緒にいてよ…」



こんな弱い私を彼はどう思っているだろうか?


私はじっと彼の言葉を待った。

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