第36話

sceneナオ



やっぱりあの態度はマズかった。



「ナオ君、今日は夕飯自分で作ってくれる?お父さんの展示会の打ち合わせがあるの。」



大学から帰ると香奈さんが慌ただしそうにしていた。



「はい、分かりました。」


俺が素直にそう言うと香奈さんは不思議そうな顔をした。



「てっきりかすみの所へ行くんだと思ってたけど?」



「……行ったらまたあんな事しそうで、」



「あんな事……」


香奈さんは茫然としていた。



「香奈さん、俺はかすみとそういう関係になったら気持ちが落ち着くんだと思ってました。だけど、」



香奈さんは俺から視線を逸らさない。

俺も逸らすことが出来ずにいた。



「だけど現実は……」



自分が思い描いていたモノと遥かに違っていて、どうしていいのか分からなくなった。

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