第27話

顔を上げて、ゆっくりと横を向く。







日曜なだけあって多くの人が行き交うメインストリート。




その中で流れを遮るかのように、明らかに一人異彩なオーラを放つ人物が立っている。




180cmを超える長身に、すらりと伸びた長い手脚。整った綺麗な顔は、サングラスだけではとても隠しきれない。






「なんで・・・」






ここに、いるの?



私を追ってきたとでもいうの?



二次会参加するんじゃないの?





たくさんの謎が頭の中をぐるぐると掻き回ったのも一瞬。





そうだ。



今はそんなことよりも。





「なんでこんなとこにいるの?見つかったら大変なのに・・・っ」




小声でそう言いながら慌ててスーツの裾を掴んで、匿うように路地へと引っ張り込んだ。

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