異世界のつくり方
@khuminotsuki02
第1話 異世界魔法の作り方1
学「なあ、なんで異世界で魔法が使えて、現代、今魔法が使えないと思う?」
樹「どうした?いきなり」
学「イヤ、アニメとかラノベで魔法を使っているけど、はっきりとした魔法の原理?みたいなのを説明しているものがないなと思ったからさあ」
樹「確かに魔法の原理がどんなのかは説明しているアニメは記憶にないな」
学「そうだよな。樹は実際にアニメを見ながら、魔法はどんなんだと思って見てる?」
樹「俺か?俺はゲームでの魔法みたいな感覚で見ているかな?」
学「そうだよな、基本ゲームの魔法がメインでそれに派生してって感じだよな」
樹「うん、そんな感じかな。もちろん作品によっては違うかもしれないけど」
学「そうすると、MPって何?ってならない?魔法が連続で使えると強いことは分かるし、ゲームであればバランスを取るためにMPを使って調整するのは分かる。でも、アニメなんかだとMP切れを起こしたりもよくするし、その割に結構強い魔法を使っても平気だったりもするじゃん」
樹「なんかメタい話になってないか?まあ良いけど。確かにアニメだと都合の良いように魔法が使われることもあるよな」
学「そうだよな。だからさあ、魔法の原理みたいなのがあれば、もう少しアニメに没入できるんじゃあないかと思ってな」
樹「確かにそれはあるかもな。じゃあ学は魔法について何か考えがあるのか?」
学「うん、僕は最初、魔法は精神的なエネルギーを具現化したものだと考えていたんだけど、それだとしっくりこない事の方が多いんだよな」
樹「例えば?」
学「精神の具現化だと単純に魔法使いよりも戦士とかのほうが精神力高そうに思えるけど、戦士たちはほとんどが魔法を使えないよな」
樹「まあ、確かに」
学「そうだよな。そうなると他に魔法の原理が有るんじゃあないかと思って、今聞いているんだけどな」
樹「そう言われても、いきなりだからなあ。ゲームだから、アニメだからと割り切って考える。じゃあ駄目なんだよな?」
学「最終的にしっくり来る解釈が出来なかったらそれで納得するんだけど。もう少し魔法の原理について考察して欲しいんだけど」
樹「解った。とはいえ何をどう考えれば良いのか、何か取り掛かりが欲しいな。学は何で精神エネルギーの具現化だと思ったんだ?」
学「なんとなくだけど。そうだな、ほとんどのアニメが無詠唱で魔法が使えることに周りの人達が驚くだろ。という事は詠唱しなくても発動可能なもので考えられるものって、精神エネルギーみたいなものかなって」
樹「なるほどね。しかも主人公が使えるのは転生者だから、って言い訳ももっともらしい。でも、作品によっては主人公に限らず異世界の人たちも無詠唱で魔法を使えるようになってしまう」
学「そう、だから魔法が余計に都合の良いものに思えてしまうんだ。もう少し魔法の原理そのものがはっきりしていれば、納得してアニメに没入できるんだけどなあ」
樹「そうだな、他に考えていることは無いの?魔法の考察として」
学「うーん、元々は魔法はゲームからだろ?だからゲーム開発者の人たちのインタビュー記事みたいなのに載っていないかな、とは考えたけどまだ探していない」
樹「まずは自分で考えて答え合わせ的に開発者のインタビューを確認する、そんな感じか」
学「そこまで大げさなものではないよ。でも、自分ひとりで考えるよりも誰かと考えた方が、色々と広がるだろ。自分では思いつかないような事とか」
樹「まあ、それはあるな。で、話を戻すけど、魔法がなんで使えるのか?やっぱり何か取り掛かりのようなものが欲しいな」
学「例えばどんなの?」
樹「うーん、例えも思い浮かばないけど。そうだな、まずは魔法の特徴を上げていくか」
学「魔法の特徴かあ、一番分かり易いのは属性が有るってことかな。火、水、風、土、後は光と闇か。大体この6系統で、作品によってはこれに雷属性なんかも入ってくる感じかな」
樹「そうだよな、なんで魔法には属性があるんだろう?」
学「何でって、何でだろう?考えたこともなかった。ゲームには普通にあって、弱点属性をもつ魔物がいて、それでダメージの通りがいいから、普通に魔法を使っていたけど、魔法に属性がなくてはならない理由なんて考えたことなかったな」
樹「一応武器にも属性付きがあるけれど、魔法を付与したものって感じだよな。ますます取り掛かりが無いように感じてきたな」
学「そうだな。他に魔法の特徴といえば下級から上級、さらにその上と強さのランクが有ることかな?」
樹「強さのランクは何となく分かる。魔法もスキルなんかも使っていくうちに慣れてきて、より強い魔法やスキルを使えるようになるのは、納得がいくからな」
学「そうだよな。他には魔法使いと戦士のように魔法を得意とする職業もあれば、全く使えない職業も有る。両方使える職業はどちらも、中途半端で他にその職業特有のスキルを持っている。そんな感じか」
樹「まあ、魔法が使える使えないの差は、得意不得意の差みたいなもんだよな。足が速い人が音痴だったりってことだろうな」
学「職業の違いは得意不得意の違いか。そうだな。他に魔法の特徴といえば、うーん、魔法の特徴ではないけど、魔物も魔法を使うよな?」
樹「そうだな、でもそれがどうした?」
学「いや、鶏が先か卵が先か、みたいな話だけど、魔法って人間と魔物どっちが先に使い始めたんだろうって思ってな」
樹「確かにそうか、それに最初にどのようにして魔法を知ったのかも疑問が残るよな」
学「なんか、どんどんと答えから遠ざかっていっている気がするな。疑問しか出てこない」
樹「まあ、しょうがない。出てきた疑問を一つずつ解決していったら答えが出るかもしれないしな」
学「じゃあ他に魔法の特徴といえば、やっぱりさっきも言ったけど、なぜ詠唱が必要なのか、無詠唱ができるのか?が疑問だよな」
樹「魔法に詠唱が必要な理由か。確かにな、ほとんどのアニメでは異世界の人たちは詠唱しているもんな」
学「それで主人公が無詠唱すると驚くだろ。もちろん作品によってではあるけど。これにも合理的な解釈ができるのかな?」
樹「それは分からない。もっと考えてみようぜ」
学「そうだな。でも魔法の特徴ってこんなもんじゃね。何か他にあったりする?」
樹「他には、魔力切れ、MP切れ。これなんかも魔法の特徴だよな。魔法によって消費魔力が違う。もちろん上位魔法が消費魔力が高いのは分かるけど、それでも使う属性によって消費魔力が違う時もあるよな?」
学「確かにそうだな。うーん、他に何かあるかな?魔法の特徴って」
樹「いや、今のところ思いつかないな。けれど、魔法の特徴って属性があって使用回数に限りがあり、詠唱が必要ってことだけか?」
学「基本的なところはそれだけかも。アニメなんかの作品によって魔法の使用とか位置づけは異なってくるけど、大体その3っつはどの作品にも共通しているところじゃあないかな」
樹「でもこの特徴だけで、なぜ魔法が使えるのか?を考えるのは難しいよな」
学「うん、これだけで魔法が使える原理みたいのが解っていたら、今こうして樹に聞いていないと思う」
樹「まあな。となると魔法の特徴以外に何か考えに必要な取り掛かりが他に欲しいな」
学「例えば?」
樹「そうだなあ。例えば魔法があるのになんでそこでは魔法を使わないのか?とかかな」
学「魔法を使わない場所かあ。そういえば街中ではほとんど魔法を使わないよな。使うにしても下級魔法とかで、上級魔法で街ごと吹き飛ばすみたいなものは見たこと無いよな。上級魔法で脅しとか掛けちゃえば、クーデターなんかも簡単に済みそうなんだけど」
樹「確かに街中ででかい魔法を使っているのは殆ど見ないし、魔法が交渉材料になっていることも見ないな」
学「そうだよな、なんでだろう。あっ、街中で思い出したけど、魔石についても不明なところが多いよな?」
樹「魔石かあ、確かによく分からない便利なものって感じで、詳しい説明を聞いたことがない気がする。他に魔法が絡んでいそうな事ってあるか?」
学「他ねえ、他は作品ごとに違ったりするからなあ。共通しているのはこれくらいな気がするけど」
樹「そうだよな、意外と作品ごとに魔法の扱いが違い過ぎてなあ。中々難しいななんで魔法が使えるのか?の説明は」
学「まあ、無理に、とは言わないけど。でも気にはなるだろ」
樹「まあな、異世界で魔法が使えて現代では魔法が使えない。その原理みたいなのがしっくり来れば、確かに没入感は増えるもんな」
学「後は、異世界転生したときに役立つ!」
樹「確かに!って異世界転生なんてしないだろう。でもそう考えるのはしょうがないよな。異世界で俺TSUEEEEEやりたいもんな」
学「そう、そして何故かのハーレム展開。男なら皆んな妄想するだろ。僕も行けるものなら行ってみたいよ」
樹「異世界転生ねえ。異世界に行ったら学は何をやりたいんだ?」
学「やっぱり魔法かな?ファイヤーボールって魔法を撃ってみたいじゃん。そしてハーレム展開。可愛い女の子とイチャイチャしたい。でも転生者特有のチートスキルも欲しいな」
樹「チートスキル、ハーレム、ファイヤーボール、ねぇ。ん?ファイヤーボール?」
学「どうした急に?」
樹「ちょっと待って、今考えをまとめるから」
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