第23話
「東の突き当りのドアが俺の部屋、西の突き当たりのドアが莉奈の部屋だ」
そう言うと、おじさんは歩き出した。
今の話から察するに、おじさんが向かっている方向が西。
という事は。
反対側が東………。
おじさんの後を追う足を止めて、私は後ろを振り返った。
階段を上りきったホールのような場所から東へ延びる通路の、その突き当たりに、ダークブラウンの木目調の扉が見える。
そのドアから私の部屋と思われる西の突き当たりのドアまでは、多分……軽く20~30メートルはありそうだ。
その間にも幾つかのドアがあって……。
私の部屋のドアのすぐ脇にも、別の部屋への入り口らしいドアがある。
この家……一体幾つ部屋があるんだろう。
詳しく聞かされてないので分からないけれど……多分、深山家は凄いお金持ちなんだろう。
それなのに、サラリーマン家庭のうちの両親が、この深山家をお世話した……だなんて……ちょっと信じられない。
やっぱり、建て前だったのかな……。
「さぁ、入って」
思案にふけっていた私に振り返ると、おじさんは金色のノブに手をかけてドアを押し開いた。
真っ暗な部屋の中に一歩踏み入ったと同時に、おじさんの手によって部屋の照明に明かりがともる。
その瞬間、
「うお……」
私は思わず、小さな呻き声を漏らしていた。
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