第3章
第1話 嘘も方便
第63話
「ご機嫌ですね」
「わ!」
突然、背後から矢野ちゃんに声をかけられて、私は、泡だらけのお茶碗を持ったままビクリと両肩をすくめてしまった。
矢野ちゃんは、使用済みのおしぼりと灰皿の乗ったトレーをワゴンの上に置き、ニンマリと笑みを浮かべながら私の隣に詰め寄ってくる。
「鼻歌。通路にまで聞こえてましたよ」
「やっ、やだ………私、歌ってた?……恥ずかし~」
一気に顔が熱くなる。
給湯室で1人、来客用のお茶碗を洗っていた私は、無意識で鼻歌を歌ってしまっていたらしい。
何の曲をハミングしていたのかすら覚えていないなんて……どうかしてる……。
とりあえず、聞かれたのが矢野ちゃんで良かった……。
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