第39話

「……懲りてないね」

「アイツには何やっても無駄ですよ」


 そんなことを話しながら、帰り道を歩く。

 隣に並んだ体温が、あたたかくて心地いい。それだけじゃ物足りなくなって、口を開いた。


「手、繋ぎたいです」

「……どうしたの、何か共有したい?」

「そういうところがモテないんじゃないですか?」


 楽しそうにクスクス笑う彼に、つられて私も表情が緩む。

 あーあ、こんな普通な恋すると思わなかったのに。


「手が繋ぎたいんですよ、好きなので」

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