──この気持ち､昇華しなければ

あれから1年経ったね

この1年の間に2つ､君の夢を見たんだ

しかも都合がいい夢

1つは君が僕の事を好きな夢

恋人同士では無く､両片想いみたいな

君の方がよりこちらの事を好きな､そんな夢

この1年間をかけて､前に言った通り

君以外の人にも妄想の想いを馳（は）せた事もあったよ

だからやっぱり､君への感情も今までと同じ様（よう）に

気まぐれのものだったのかなって思ってたんだ

でも､この夢を見て､やっぱり君の事が好きなのかなって

好きでいたいのかなって､思っちゃって…

それで､もうひとつの夢は

君と付き合い始めた夢を見たんだ

夢の中で君に､この､3年後に好きな事を伝えようとしていたことを話そうとしていたよ

まぁ､その時に妙（みょう）な違和感を感じて

｢あ､夢だ｣って気付いちゃったんだけどね

そして､この夢を見て再び考えたんだ

やっぱりただの憧（あこが）れ､恋に恋してるだけなのかな

君と付き合い始めたら､また昔みたいに

なんか違うなってなっちゃうのかなって

自分は結局そういう人間なんじゃないかって

君のことは好きだと思ってる

でも､そんな自分自身の気持ちに対しての疑（うたが）いが全然晴れないんだ

君への気持ちが本物だと信じたい

だけど自分の気持ちを信じられない

結局僕は､君を…君も､ただ自分の妄想の中で

僕の事を優しく慰（なぐさ）めてくれるだけの存在として思ってしまってるのかな…？

…ごめんね､1年ぶりなのにこんな話をしてしまって

でもね､確かに言えることはね

まだ君の事が好きだ

好きだって思いたい…

…前に君と話した時

会話の最後に｢ありがとう､好きだよ｣って

言おうとしてたんだけど…

友達の｢好き｣を装（よそお）ってね

でも､言えなかった､情けないなって思った

やっぱり､そうやって言葉に出来るくらいの

熱量はないのかって…

…だから､また1年かけて､君への想いを考えさせて

あと2年…この僕の気持ちが本物でありますように…