こんな夢を見た(第3話)

こんな夢を見た。


家族で北海道へ旅行に来ていた。


然しふと気がつくと、自宅の風呂に入っていた。


風呂はなぜか洗い場がそのまま台所に繋がっており、その間に段差が無い。


家族と一緒にザブンと浴槽に勢いよく入る。

水が一気に溢れ出し、そのまま台所へと流れ込んでいく。


台所の下にある棚や冷蔵庫の下が水浸しになり、冷蔵庫はやや浮き上がって倒れそうになる。

わたしは慌てて駆け寄り冷蔵庫を支える。

冷蔵庫の下には曲がった形の不思議な台座があり、それが浮き上がって冷蔵庫から外れて不安定になっていた。


なんとか元通りに嵌めようとあれこれ試してみるがどうしても嵌らない。


家族に聞くと「Aさんなら知っているから聞いてみる」という。


そうしている間にも冷蔵庫が倒れて下敷きになりそうになる。

そうか、冷蔵庫の下敷きになってわたしは死ぬのか、と思う。


ところが突然に冷蔵庫が台座に嵌った。


ふと見ると、今度は冷蔵庫と土台の間にあった筈の冷凍室が外れていたので、冷蔵庫を持ち上げて冷凍室をはめ込んだ。


一段落したので、水没した台所の下の棚を拭き掃除し始めた。


然し家族は気にせず外に出掛けようとする。


「え、このまま放置するの、皆で片付けようよ」


話しかけるが無視され、買い物かごを持って買い物へと出掛けていった。


暫くすると家族が帰ってきたので、再び「一緒に片付けよう」と話しかけると、「そんなことを言うなら私は北海旅行に行かない」と言う。


時計を見るともう12時。


「すぐに出発しないと北海道行きの電車に乗り遅れてしまう。早く片付けて出発しよう」と話しかけたが、家族はむくれていて無視する。


「やっと休みが取れて買ったチケットなのに無駄になってしまう。旅行に行くって言ってたのに、嘘つき!」


そう叫んだところで目が覚めた。

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