苺なキスを君に
斗花
第1話
「最近できた駅前のショッピングモールに四人で行かない?」
美奈ちゃんの提案。
「だからね、ゆきくん。
今日は一緒に帰れないの……」
私がそう言うとゆきくんは相変わらずのキラキラスマイルで私の頭を撫でた。
「うん、分かった。楽しんできてね」
あぁ……。本当にかっこいいっ!
「あまり遅くなりすぎないようにね」
「はーいっ!」
ゆきくん程の男を彼氏に持ってるなんて……、私はなんて罪深い女なんでしょう!
私、
私の二つ年上の高校三年生で、私があの高校に入ったのはもちろん、ゆきくんを追いかけて、です!
中三の秋くらいから付き合っています。
私たち、超ラブラブなんです!
だけど実は最近、一つだけ悩みができました。
「あのね、美奈ちゃん」
「んー?なにー?」
美奈ちゃんが服を見ながらダルそうに答える。
美奈ちゃんはゆきくんのお友達の結奈ちゃんの妹。
結奈ちゃんもとっても優しくて良い人。
「ゆきくんとのこと、なんだけど……」
「フク?何かあったの?」
結奈ちゃんはゆきくんをフクと呼ぶため、私や友達といるときは美奈ちゃんもフクと呼んでいます。
「うん……。恋の相談」
私の言葉に服を置き美奈ちゃんは静かに私に聞いてくる。
「なんて言った?」
「だから……、恋の相談って言った」
言い直した私を眞冬ちゃんが慌てて止めるが、私はもう言い終えた後だった。
「こいのそうだん!」
美奈ちゃんのテンションが一気に上がった。眞冬ちゃんは頭を抱える。
「面倒くさい……」
都ちゃんは隣でまじまじと美奈ちゃんのことを見る。
「私が相談に乗ってあげる!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます