第4話

「このようなときに主のお側から離れなくてはいけないなんて」




「かわいそう…」




「お留まりにはなれないのですか?」




「私たちはミカエル様と共にいとうございます」




ミカエルは頭をふった。




「主の定められたことだから」




その一言で天使たちは沈黙した。



この宇宙を創造した“主”と呼ばれる存在。




気の遠くなるような悠久の彼方より宇宙に生命の息吹を与えてきた。




だが主は終焉の時を迎えようとしていた。




そのときは刻一刻と迫っている。




もう猶予はなかった。

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