第6話

 その事は、既に御調べになったでしょう?鏡先生」


「……御時間を戴き、有難う御座いました…


 又、御連絡を戴けると、幸いです……


 失礼致します」


「………」


 意外にも喰い下がらなかった、盈一…ひかりは安堵する一方で、罪悪感を拭えなかった……。

 彼女は、応接室の後片付をし、使用したティーセットを戻す為に、給湯室に入った―


「…よう♪」


 其処にいた、先客…ひかりの顔が、綻ぶ―


「光雄くん…」


 八神光雄―ひかりの同僚で、彼女の恋人だ。

 彼とは、児童養護施設時代からの、幼馴染だった。

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