第5話

「利息制限を嫌って、社員が『個人』を装い、『融資』のていで貸借の形を取っても、2倍超の利息…

 出資法違反で、刑事告発に相当します……


 貴女は、この不法行為には、関与していない筈…

 証言者の秘密は、守ります……


 どうか…わたくしを信じて…

 力を貸して下さい…!!」


「………!」


 何故この男性ひとは、他人ひとの為に、斯様に体を張れるのか―

 だが、小っぽけな自分には、自分の幸せしか、見えぬ……


「…電話でも、申し上げたかと存じますが……わたくしどもは、疚しい営業は、一切致しておりません。

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