第52話

 英智さんを…おばさんを……妹さんを、苦しめ続けて……

 本当に、申し訳ございません…!」


 再び宇多子は謝罪し、深く頭を下げた。

 彼女も、さち子も、泣いていた…最後にさち子が、宇多子に云った。


英智あのこの性格は…おとうさんそっくりで……

 良くも悪くも、純情だから……


 ありがとう…

 よろしくね……」



 パリ―最高級ホテルの、シングルルーム。

 曾て留学していた市内の大学で―バイオ産学関連の、技術提携確約を取り付けがてら―同窓生と旧交を温めた英智は、久方振りの充足感で満たされていた。

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