番外編②

プロローグ


 高校生の時、二十歳はたちになれば大人になるんだと思ってた。



 この国に、成人式という儀式があるからそう思うのか、二十歳を超えた人が皆大人に見えて、自分もその歳になったら自然と大人になるんだろうと思ってた。



 でも実際自分が二十歳を過ぎると、あの頃どうしてそんな事を思ってたのかと不思議に思う。



 わたしがなった二十歳以上という年齢は想像していたのとは違うし、周りにいる同じ年の子たちも違う。



 高校生の頃と変わらないと言えば変わらない気がする。



 変わったのは制服を着なくなったって事くらいで、精神的にも感情的にも変わらない。



 同級生たちと会えばバカ騒ぎするし、些細な事で腹が立つ。



 寛大にも寛容にもなれなくて、年齢だけが大人になって中身が全く成長してない。



 なのに周りからは大人として見られ、大人として扱われるから、ストレスを感じる。



 大人っていうものはそういうものなのかと思ったり、こういうストレスを感じて大人になっていくのかと思ったり、色々と「大人」というものを模索しながら日々を送っても、結局何も変わってない気がする。



 でも彼氏の彌は違う。



 彌は日を追う毎に「大人」になってる。



 それが目に見えて分かるから、何だか少し――焦る。

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