クンクンされてるっ【んお”お”お”お”!】

にーりあ

第1話

わたくしえなりかずき29歳は女子高生を預かることになった。


独身男性一人暮らしの男の元に女子高生を預ける。


なにかあったらどうするのか。


おさわりまんこっちですまったなし案件となる可能性を考慮しない親がこの世に存在しようとは正直驚きであるが、今更四の五の言ってもしかたが無い。



被保護者のお名前は清澄姫乃きよずみひめの


メッセージングアプリで送られてきた添付画像を拝見。美少女女子高生。フォトショで加工していないのであれば。


彼女いない暦=年齢の俺の元にこんなやばい生物が来たらと思うと不安しかない。


ただでさえ女苦手なのに。まず今どきのゆるふわ女子高生とまともに口がきけるとは思えない。


エンカウントだけでも悶死級であるのに同居とか。想像を絶する。始まるのは死の屋内サバイバルなのか。


などと思っているうちに月日は流れ、その日はやってきた。



ピンポーン



来た。


玄関を開ける。


「どうも」


入ってきたのはグラサン青年。


オールバックスーツ姿。


近所の執事喫茶の人かな?


何の用だろう?


「はじめまして。宜しくお願いします」


男の割には高い声。


低く作っている女声のような違和感。


「えっと……姫乃さん、でしょうか?」


「はいっす」


いわく。


暫く厄介になりますが家の手伝いもしますんでガンガン言いつけて下さい。俺、心は男なんで、弟と思って遠慮なく何でも言ってください。


とかなんとか。


「あと俺、彼女いるんで」


そして出会い頭にいきなり釘刺してきた。


あれれ。


フォトショップの修正とかそんなレベルじゃないんだが。


イケメンだ。


女子高生じゃない。家に来たのは心におちんちんの生えたイケてるメンズ。


驚天動地とはこの事か。


「え、あ、はい、こちらこそ、宜しくお願いします」


思わず敬語が出た。


怖い。


今どきの女子高生マジ怖い。


アラサー童貞の明日はどっちだ。

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