第117話

「あー、うまい。」



「久しぶりだしな〜。やっぱ最高だな!」



ぐいっと酒を煽ると、喉がカッと熱くなった。



癖になるこれだから、なかなか禁酒できないのだ。



「なぁ、左之助。」



「んー?」



「俺、なんか変か?」



不意に言葉になった疑問。



その横顔には、少し緊張した様な険しさが漂う。



「変っつうか…あ、前より不細工になった?」



「黙れ。」



ハハッ、とその反応を楽しむように笑うと、原田はふうっと息を吐いた。



「隈、酷いぞ。どうせ寝てねえんだろ。」



「…。」



無言のまま、永倉は手に持った酒の水面を眺めた。



酒に映った自分の青白い顔が、ゆらゆらと動く。



その様子を見て唸ると、原田はさらに畳み掛けた。



「あんま溜め込むと禿げるぞ。」



「禿げねえよ。俺の親父は禿げてなかった。」



「いや、お前は禿げる。」



「なんだよ、それ。」

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