第77話
「身軽であるが故の、手業という訳か。だが、このような傷で…っっ!?」
男は息を荒くしつつも、更に応戦しようと鎌に手を伸ばす。
その途端、男の手がビクリと動いた。
先程まで浮かべていた強気な笑みを消し去った顔は、酷く歪んでいる。
「な…っ!?」
「卑怯だと言うかい?君のような、私のような、天の光に見放された影が。」
ドシャ…ッ
苦しそうに幾つか咳き込むと、男は血を吐いた。
「毒…。この戦術…。お前さん、まさかあの京の花と…言わ、れた…?」
「…。」
「行方知れずと、聞いていた、が…っあの鬼、の花が…京に返り咲いたのか。」
「…まさか、もう咲かないよ。二度とね。」
「…はっ。毒花が、何を…世迷言を。日陰者が、日の下に…戻れると思う、な…っ」
「…。」
ドサ…
息も絶え絶えになりながら立ち続けた男は、遂に地面へ倒れこんだ。
土に顔を擦り付けながらも、尚、男は蝶へギラギラした鋭い視線を投げつける。
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