第17話
「…?」
「ああ、女性の部屋に無断で入って悪かったね。そして、初めまして。僕は山南敬助と言います。」
「あー、はじめまして、小芝蝶です。」
男…もとい山南の口調に吊られて、蝶も日頃あまり使わない敬語を思わず使ってしまった。
それにしても、ここに来てからこんなに穏やかな挨拶を交わすのは初めてだった。
目の前の彼は、ずっとニコニコと笑っているが、沖田のような嫌味な笑顔ではない。
何処かほっとするような柔らかい笑顔に、蝶も少しだけ肩の力を抜く。
「何日間、断食しているんですか。」
「今日で五日目だな。」
指折り数えながら、その答えを出す。
体で感じるよりも、随分短い。
まだ五日目なのか、と。
そう考えると、やはり体への負担は蝶自身の想像以上に大きいらしい。
そんな蝶を見て、山南は苦しそうに眉を寄せる。
「…可哀想ですが、今は助けられないんです。」
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