覚醒
再び、俺達は港倉庫に訪れた。
今度はオレ達はみんな完全武装だ。
俺は金属バット、颯太はお手製火炎放射器。
香織と伊織には、石の詰まった袋を渡しといた。
本気で振り回せば、かなりの威力になるし、投げて使うこともできる。
石を投げつくしても、石はその辺に落ちてるから再利用可能。実に完璧な武器だろうか。
そして、目的は島に来ている犯罪者たちを追い払うこと。
夜さんに一応、メッセージを飛ばしてみたが返信はなかった。だから、返信が来たらその都度香織に対応してもらうことにした。
倉庫を進んでいると、早速目の前に二人の男がいる。
「すいません、自分この近くで野球してて、ここら辺にボールが飛んできませんでしたか?」
「ボール?見てないな、他のところなんじゃねかな」
「ありがとうございます!ところで、皆さん、この島では見たことないですね、島外からきたんですか?」
「ん?あ~、そうそう」
「そうですか、でも、今の時期は島外との交易はないはずなんですよね」
「え?」
俺は、金属バットで男の頭を本気で殴る。
男の額は割れて、びちゃびちゃと血が落ちる。
「嘘にまんまと引っ掛かるなんてね」
そう、実際はこの島は常に島外との交易をしているし、野球のボールが飛んできたともいうのも嘘。
というか、普通に考えてこんな海辺で野球なんかしないでしょ
「てめぇ!」
目の前の出来事に困惑していた男も状況が理解できたのか俺に襲い掛かってくる。でも、残念。
もうおっさんの後ろには颯太君がいます。
「ファイヤ~~~‼」
火炎放射器の威力は十分。ここにアルコールも混ざると考えると非常に恐ろしい。
「やっぱ、火炎放射は男の夢だね~、俺もやりたい!」
「やだ!」
そんな言い争いをしている間にも男は火を消そうとのたうちまわる。
「おっさん、にげんなよ?」
海に飛び込めば逃げれるのにしないあたり、冷静さを失っているのか、泳げないか、そもそも泳ぐ頭がないバカなのか。
まあ、どれでもいいんだけど。
俺は男の足をバットで何度か叩き、持ってきたロープで手を縛る。
これで身動きは取れない。つまり情報聞き放題ってわけだ。
「警察が来るかもしれないし、ひとまず、倉庫の中入ろ。」
香織がそういうと、伊織とともに倉庫の扉を開ける。
俺と颯太で男を持ち上げて倉庫に入る。
そうして、尋問タイムだ。
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