1.
第1話
一筋の閃光が駆け抜けて、あたしの世界は白に染まる。
薄暗い青を切り裂いて、その白は空気ごと、一瞬で塗り替える。
赤、青、緑、三色の光が混ざり合ってできた白は徐々に色づきだして、
―――― 今!
これ以上はないというタイミング。
再び光がはじけて、眩しく、世界を明るい白に照らしだす、
―――― もう一度!
“……キ、”
―――― え?
違う違う、あたしの好きなあの繊細なリズムは、もっと気をつけていないと聞こえないのに――――
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