第6話

「…ッ!ちょっと…ッ!やめてよー」



実奈ちゃんの手から逃れるべく、体を左右に思い切り動かした、ら…



結構な強さで、後ろを歩いていたひとにぶつかってしまった。



「…わッ…!すみませんッ!!」



立ち上がって、謝りながら振り返った。



「…おー、相変わらず仲よしですねー」



元気があって、見ていて微笑ましいですよ。



にこっと笑う、ソース顔…



「…きゃ…ッ…?!」



あまりの突然の想い人の登場に、すっとんきょうな悲鳴が漏れた。



座っていた椅子の脚に、踵が絡まってしまって、あ…転ぶな…、んでもって、椅子も倒れるな。



12時30分の食堂は、まだまだ人がたくさんで。



こんな大勢の前で、転ぶし大きな音をたてるなんて…



むっちゃ、恥ずかしい…!!



すべての景色が、目の端にスローモーションで映る間際で、冷静にそんな風に考える。



…恥ずかしすぎる…、




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