第8話

『おまたせ。』









リビングに戻ると、男は未来ちゃんのすぐ隣に胡座をかいて座っていた。









もう、溺愛、という言葉じゃ済まされないほど、この男は娘を可愛がっている。







未来ちゃんも、お父さんが大好きだ。











『しばらくしたら、起こさなきゃ。夜眠れなくなられても困るし。』



〈そうだな。〉








わたしも、男の隣で膝をついた。








『でも、我が子ながらほーんと可愛い。』



〈うん。可愛い。〉









ソファーで丸まって寝ている我が子は、親の色眼鏡を抜きにしても、嘘みたいに可愛い。

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