第10話
店員さんのあとに着いて、おそるおそる店内へ。
レジの前に、腕を組んで仁王立ちしている、伊織くん。
「バカー」
…すみま、せん…
「ったくー。なぁーんで大人しく、家で待てないかなー。海乃さん、最近すげーかわいーのわかってる?!もとから、かわいーのに、さらに可愛くなっちゃってー。変なオトコが寄ってくんの当たり前だからー。今月、3回目だよ?!さ・ん・か・い・め!!どーなっとるのよ、もー!しかも、おにーさんにまで迷惑かけてさー」
…伊織、くん。ここ、お店の中だから…
…あ、オレ、全然迷惑なんかじゃないんで、大丈夫っすから。彼女さん、可愛いから心配ですよね。
「そーなんすよー!わかってくれますー?こちとら、心配で心配で仕方ないのに、当の本人ときたらー!!」
「…い、伊織くん!帰ろ?ね?ね?!」
慌てて、その腕を押える。
ほんとに、もー!あー、ここ、行きつけにさせてもらいます。ほんとに、ありがとうございました。
店員さんに告げて、私の腕を引く伊織くんに着いて歩く。
・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます