第55話
ホテルを出るまで腕を絡ませていた女が、唐突に離れた。
無言で札束を俺の手に握らせて、女は背を向けて去っていった。優雅な後ろ姿だった。
その日の正午、女は、この世からいなくなった。
俺はくしゃくしゃの札束をキレイに伸ばし、幾重にも梱包して、金庫に記憶と共に仕舞った。
寄付するには薄汚れていて、そのまま使うには綺麗すぎる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。