第52話

俺は女を買った。

安いラブホテルのベッドで、俺は泣きながら亡き彼女の名前を呼び続けて女を抱いた。


女も、別な男の名前を呼んでいた。


女は俺の髪や頬にキスをしながら、

「あたし、明日死ぬんだ……だから、悔いが無いよう、夢を叶えておきたくてね。あんたらだって、人間なのにねぇ…。あたしだって人間なのにねぇ」

家畜以下の扱いだよとまた哀しく笑みながら、静かに泣いた。

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