第3話
写真には着物を着て控え目な顔で女性が写っていた。
ハヤテが想像していたその人より若干幼く優しい表情をしていた。
「こういうのは、早い者勝ちよねぇ?」
悪戯っ子のように笑う。
「いえ、しかし…」
「私は気にしないわよ。いつも言ってるでしょ?この子も満更じゃないみたいだし」
普通と違う…ハヤテは堂々と生きているように見えて、いつもそれを引けめに生きていた。
写真まで持ってくると言うことは、このおばさんは口先だけではなく、本当に気にしていないのだ。
「…わかりました。僕の負けです」
それは見合いを受けるという答え。
「ありがとう!でも、これもいつも言ってるけど、会って気に入らなかったら、無理に結婚しなくてもいいんだからね」
写真を紙袋に仕舞いながら言う。
「場所は決まったら連絡するわね」
「あのえっと、体調とかは…」
「ないない。今日はっ」
「で、ではいつもと同じ薬を…」
「はいはい」
おばさんは嬉しそうに診察室を出ていった。
深いため息をハヤテは吐いた。
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