第28話
この男は紅竜の島に似ている。
島も顔は笑っているけど、目が笑っていないことが多かった…その顔をよく見ていた私としては、今目の前にいる男の顔はすぐに見抜ける。
これ、ひょっとしなくてもヤバいやつに出会ってしまったのかもしれない。
背中を冷や汗が伝った。
「旅行ですか?」
「えぇ、まぁ」
喋ってくるのはインテリ男だけで、クマみたいな人は黙って突っ立ったまま。
「これからホテルに行こうと思ってて」
「どこのホテルですか?女性1人では危ないので案内しますよ」
「とても心配なので」と優しく微笑みかける男は胡散臭すぎる。
あぁはい、そうですかって簡単に付いていくわけないじゃない。
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