第26話
夜行バスを検索してみたものの、今日の大阪行きの席は全て埋まっており、どの道1泊しなくてはならない。
自業自得とはいえ、深い溜息が出る。
「…こういう所をノロマって言われちゃうんだよな」
“テメェ、何捕まってんだノロマ”
ふと、あの時の川崎の言葉を思い出す。
何に対しても、ノロマだのグズだの使えないだの言われて最悪な日々だった。
4月に苺と川崎は出会い、女に見向きもしなかった彼が苺を好きになって5月に付き合い、突然影になれと言われ次の日から学生生活が一変した。
仲良くしていた子たちは一瞬にして離れていき、陰口を叩くようになった。
そんなことをするような人たちは、本当の友達ではなかったんだと今なら思う。
「いやぁ…本当、よく耐えた私」
ホテル探しの前に腹ごしらえをしようとコンビニでサンドウィッチを買い、誰もいない夜の公園のベンチに腰を下ろし、月を見ながら久しぶりに具沢山のサンドウィッチを味わう。
「それにしても、南地区と違って静かだな」
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