第36話

掃除を終えて、スマホを触っていたら、彼からの電話が鳴った。



私はずっと、彼の電話に出なかった。



そのため、彼の着信履歴は、1日30件ほど残っていた。



いつかきちんと話し合わなければ、電話は毎日鳴り続ける。



私は、勇気を出して、彼からの電話に出た。



「もしもし……」



「弥生、やっと電話に出てくれた。心配してたんだぞぉ。今どこにいる?」



彼は優しい甘えた声で、私に話しかけた。



「怪我の治療をするために、知り合いの家にいる」



「怪我ってすごいのか?」



「すごいよ。一歩間違えば、死んでたかも知れない」



「マジか、悪かった。ごめん、会って謝りたい」



「もう無理なの……とにかく、もう会いたく無いし、結婚もしない。アパートにも来ないで……」



「嘘だろう――俺、周りに結婚するって言ってるのに、どうするんだよ……」



「そんなこと言われても、キレないようにするって言って、直せなかったみつるが悪いよ」



「寝てるところを起こす、弥生が悪いんだろう」



「結局、人のせいにして、反省して無いじゃん……もう疲れた」



「弥生……そんなこと言うなよ……結婚しないって、マジで言ってるのか?ふざけんなよ」




彼の口調が、徐々に荒々しくなってきたので、私は、彼の言葉を遮るように電話を切った。

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