第44話

キィ…---



リビングのドアがそっと開いた。



その音と共に誰もがそちらの方向にへと目を向ける。



そこにいたのは先程呼ばれた“薺”という男だというのはすぐに分かった。





しかし、彼を見たときに俺が驚愕した。



目を見開いたで済まないくらいに、俺は驚いたのだ。










そう、この薺という男。



外見が金髪で、瞳は綺麗な澄んでいる青。



スラリとした体型は何とも言えずに、同性をも誘惑しそうな顔だった。





そう、その容姿には見覚えがあった。








大和高校、【旧校舎】番長

鹿島 薺








何故この男がここにいるのか俺には分からなかった。



不良の誰もが一度は憧れる存在の男。



地味な俺にだって、男として一度は憧れの存在だったことはある。




会えて、光栄だった。




光栄だったのだけど……







何故か素直に喜ぶことが出来なかったのだ。

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