第370話

兄さん…俺…俺ね、どこかで道を間違えたんだ。



どこで間違えたのか、俺には分からないんだ。



大切だったものを俺の手で壊してしまったんだって…。



俺の所為で大切な友達は傷ついてしまったんだって…。




ねぇ、どうしたら俺は間違えないで済んだんだろうね…。



もう、俺…分かんないよ?






スッ…-------



兄さんは雨で濡れて分からないハズの俺の涙をそっと拭ってくれた。



その手があまりにも温か過ぎて、俺は余計に涙を流した。






ねぇ、俺はどうしたらよかったんですか?



どうすれば…桐生君は幸せになれたんですか?






どうすれば、あなたは今でも笑ってくれましたか?




俺は兄さんにしがみつきながら、ただただ泣き続けた。



俺のポケットの中にあるピアスも、俺の気持ちに同意してくれるかのように光を見せた。

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