第182話

そう思った時には、カラスさんは私の耳から手を放してくれた。



…一体、彼は何を言って彼らを脅したんだろうか?



知りたいような、知りたくないような。



そんな微妙な考えを持ちつつ、チラリとカラスさんを見上げると…不意に目が合った。



ドキリとした私の心臓。



胸を抑えるようにして、またカラスさんを見つめるとカラスさんは口を開いた。





「また、絡まれてたのか…。」



その声には呆れるようなそんな声が含まれている。



でも、その顔は呆れているワケではないようで少し笑みを浮かべている。



それを見る所、本当に呆れられているワケではないようなので安心した。



そしてその言葉に続けるように、カラスさんはまた笑みを浮かべて言った。





「でもまぁ…無事で良かったよ。」



ポンッ…───



カラスさんの大きな手は、私を安心させるように頭を撫でてくれる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る