第35話
真野SIDE
夢を見ていた。
それは一体どんな夢だった?
と聞かれれば、上手く説明出来ない夢。
とても曖昧で今にも壊れてしまいそうな…夢。
でも…一つだけは確信出来た。
ああ、温かい。
今にも壊れてしまいそうな夢なのに、何だか不思議な温かさがそこにはあった。
ずっとそこに居座っていたくなるような…温かさ。
まだ…覚めてほしくない…夢。
でも…夢はいつかは覚めてしまうものだ。
そう悲しく理解した後に、私はゆっくりと目を開けた。
真っ白な天井。
微かに見える、埃。
どうやら、あまり空気の良くない部屋らしく換気されていないんだなとすぐに分かった。
周りを見渡したのだが、カラスさんは既に部屋にはいなくて部屋は静かだった。
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