第46話

じゃあ、彼は……私が婚約者かもしれないってことを知っていたことになる。




「……最低。」



「ハハ、最高の褒め言葉だなー。」




今の彼に何を言っても、勝てそうにないってことは分かった。



私はソファから立ち上がって、バッグなどを全て持つ。




「帰んのか?」



「……家に帰って、何とかこの婚約を破棄する方法を考えます。」



「無駄な努力だな。――…まあ、精々足掻け。」



その言葉を聞いて、私はこの部屋を出る。










「――…悪いな、花子。これも全て……大稀のだめなんだよ。」



その言葉は、誰の耳にも届かなかった。

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