第279話
「きゃあっ!!」
すぐに捕まえられた。
……敵わないと分かっていても、本能的に逃げてしまうのは仕方のないことだと思う。
今度は腰をがっちり捕まえられたみたいで、抵抗の仕様がない。
こうなったら、嫌でも彼の急所を狙うしか―――…そう思って足に反動をつけようと動かした時、彼は私の捕まえ方を変えた。
どうやら、私が彼の急所を蹴ろうとしていたことが分かったようだ。
俵担ぎに変えた彼に、今度は叫ぼうと口を開いたけど―――。
「うっせえぞ。」
「んんんんんっ!!」
管理人も何故かこの時間だけいないようで、口を塞がれてしまっては住人に知らせようにも何もできなくなってしまう。
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